ルジャンドルの読書記録

ルジャンドル(Twitter id:nattogohan_suki)の、読書メモを記します。

読書記録:人間関係をちゃんとやるための敬語『ちゃんと話すための敬語の本』

  この本を読みました。

ちゃんと話すための敬語の本 (ちくまプリマー新書)

ちゃんと話すための敬語の本 (ちくまプリマー新書)

 

 ↓の記事で挙げられていたので買って読んでみました。

このアニメ絵の児童書がすごい 〈番外編〉中学受験生が読む人文書の世界|Zing!

 

 敬語とはなんなのか、について平易に説明した、十代のはじめ向けの本でした。

敬語は、そもそもが「昔の言葉」です。(五章、Kindle版、位置No.268) 

とあって、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」とあるそれぞれの敬語はどういうものなのかということを説明していくわけで、必然的に古文の敬語の説明になっていきます。高校の古文で「敬語は難しいんです」とか言って授業が進んでいくことが多いですが、ホントに簡単に書いてあるので、この本を読めばたぶん誰でもできるようになると思います。

 本書で、敬語は使う人と使われる人の距離感を示すためにあるんですよ、と書かれていました。そのことからいろいろと話題が展開していくのですが、重要なことが書いてありました。

 十代のはじめというのは、こどもから大人へと移っていく時期です。だから、この時期には、「知らない人とちゃんと話す」ということを、マスターできるようにしなければなりません。 それをしないと、大人になってから、「人間関係が嫌い」と言って、人と話せなくなってしまいます。(十七章、Kindle版、位置No.961)

  「敬語は人と人との距離感を表す」という話から、人間関係全般へうまく接続して、「敬語をうまく使う」ということは「人間関係を円滑にする」ということなんですよ、とあざやかに説明しています。

 知らない人とちゃんと話すのは、強制的にやらなきゃならなくなってしまえばできるようになるんですが、小学生~大学生まで徹底的に避けようと思えば避けられるんですよね。こういった本をたくさん読んで育つ小学生の多くはあまり人づきあいが得意でなさそうな気がする(偏見)のですが、こうして背中を押してもらえたらちゃんとできるようになるんだろうか。ならない気がする。

 ちなみに自分は数年前に、話せないときというのは特に話すことがない時であって、話すテーマ(仕事のこととか、お願い事があるとか)があれば別に話せるということがわかりました。ちょっとした挨拶とかは結構その瞬間の話力がもっとも要求されるものだと思うのですが、それも最近できるようになってきました(相手が不愉快に感じているかもしれませんが...)。小学生~大学生のときって、知らない人と特に話すことがなかったんですよね。相手も別にこっちに興味ないし。

 

以上です。