ルジャンドルの読書記録

ルジャンドル(Twitter id:nattogohan_suki)の、読書メモを記します。

読書記録:おれは げんきだぜ『のはらうたⅠ』

 この本を読みました。

のはらうた (1)

のはらうた (1)

 

  この本は、「くどうなおことのはらみんな」の著作です。すこし前に、かまきりりゅうじという偉大な詩人の詩に再会しました。この『のはらうたⅠ』には、かまきりりゅうじさんをはじめ、かぜみつるさんや、いけしずこさん、ぐるーぷ・めだかやありんこたくじさんなどそうそうたる面子からの、すてきな詩の数々が収録されています。

 かまきりりゅうじさんの詩に「おれはかまきり」というやつがあるのですが、すごくいいんですよ。かまきりりゅうじさんは、詩のなかで次のように言っています。

おれは げんきだぜ

あまり ちかよるな

(かまきりりゅうじ「おれはかまきり」、 p.70)

  この詩のなかで、僕はこの部分が一番好きです。「げんきだぜ」、と言ったり、言われることっていうのは、重要なことだと思うのです。どう重要かを表現するのはとても難しいですが、何か感じるところがあるのです。

 この『のはらうたⅠ』のなかでは、さまざまな詩人がさまざまに自分の様子を表現しています。それは直接、間接、婉曲とさまざまですが、そのバリエーションの多彩なこと。

 この本のなかでとても良かったと思うのは、かぜみつる、ぐるーぷ・めだか、かまきりりゅうじ、ありんこたくじ、ふくろうげんぞう、みみずみつお、おがわはやと、こねずみしゅんの作品です。とくに、おがわはやとの詩「うみへ」は、わずか19文字、全4行の詩ですが、この本のなかで一番好きかもしれません。

 たぶん、この詩人たちの詩のひとつひとつを、国語の教科書とかでバラバラに見たことがある人は多いと思いますが、この詩集でまとめて読むと意味が変わってきますので、とてもオススメしたいです。

 

以上です。